男性の育休取得はいいことずくめ

あなたの会社に育休制度はありますか?
育休制度がある会社であっても、男性の育休取得はどうでしょうか?

この記事では、男性の育休取得が、会社にとっても取得する男性、その配偶者、そして社会にも有益であることをご紹介します。

ぜひ、男性の育休制度を整備・拡充を考えてるきっかけにしていただければと思います。

なぜ育休が叫ばれているのか

最大の理由は少子高齢化の進行です。

日本の人口は加速度的に減少しています。
人口減少は日本経済に深刻な影響及ぼしています。


元ゴールドマン・サックスのトップアナリストとして知られるデイビッドアトキンソンは日本の失われた20年人口減少が主な原因と指摘しました。


また、ノーベル賞受賞した経済学者のポールクルーグマンは、日本の生産年齢人口が、年1%以上縮小している事実に言及し、経済の低迷に直結すると警鐘鳴らしています。


日本の経済は、人口減少子高齢化によって経済の低迷を招いているという事実があります。
そこで、国としては少子高齢化を食い止め、経済のパイを維持するための施策のひとつとして育休制度の拡充を進めています。
国の方針として少子高齢化に対策しているため、育休制度がどんどん拡充されています。

積極的に活用することで会社の金銭的コストを抑えて、育休制度という恩恵が受けられる環境が整ってきました。

メリットだらけの男性の育休取得

まずは簡単にメリットを列挙します。

  • 第二子の出生率の増加
  • 時間あたり生産性の向上
  • 育休制度が採用活動に有利に働く
  • 産後うつのリスク軽減
  • 属人化しているタスクの分散化・棚卸し
  • 育休取得中の企業の金銭的負担が実質ゼロ

これらのメリットがあります。
では、詳しくご紹介します。

若い世代は育休制度がある企業に勤めたい

現代の若い世代は育休の有無が会社選択の一要因になっているようです。

男性新入社員の約8割が、子供が生まれたときには育休を取得したいと希望し、女子学生の約9割が将来、夫に育休を取得して欲しいと望んでいます。


それを表すように、人気企業ランキングに上位に名を連ねる企業は、育休制度の充実が共通しています。
若い世代は、ゴリゴリ働いて成功を手にするというキャリアパスではなく、気の知れた仲間や家族と充実した時間や経験を大切にする傾向があります。
育休制度を充実させることで、若い世代のライフスタイルや価値観を理解している企業として、関心を高めることができるでしょう。

育休制度の誤解

男性育休取得率は2020年時点で、わずか7.48%と非常に低いのが現状です。
男性の育休制度について世間的に認知があまり進んでいないのが最大の要因でしょう。

それを象徴するように育休制度についての誤解があります。

誤解を払拭することで、育休制度が従業員にとっても企業にとってもメリットが大きいことが理解いただけると思います。

誤解① 育休で収入がなくなったら生活が立ち行かない

A. 9割程度の手取り収入が保障される

現行制度では180日間、月給の67%分が雇用保険から育児休業給付金として支払われます。その期間は雇用保険などの社会保険料が免除されるため実際の手取り額で比較すると、8割から9割の収入が保障されます。可処分所得の減少は実質4%程度にとどまるため、育休を取得しても生活が立ち行かないという事態におちいることは心配しなくてもいいでしょう。

大企業にしか男性育休の精度は無い

育休は申請すれば全ての社員が取得できます。育児・介護休業法という法律があり、企業ごとの制度の有無に関係なく男性社員が育休を取得することができます。

休むの給付金をもらうと、会社に金銭的負担をかける。

育休取得時の給付金は社会保険料から支払われるので会社の金銭的負担はありません

給料から天引きされている雇用保険から給付金は捻出されます。

したがって、育児休業中は「失業中」と同じ扱いと考えると理解しやすいと思います。

また男性社員が、

  • 出生後8週間以内に開始する連続14日間以上の育休を食した場合
  • あるいは男性社員が育休を取得しやすい職場風土づくりをした場合

など、一定の条件をクリアした企業は、両立支援等助成金を受けることができます。

その額は(業種と資本金によりますが)概ね、従業員数300人以下の中小企業の場合、最大72万円で、大企業でも最大36万円が助成されます。

育休取得者の給与分は会社に原資として残り、その上で助成金が出るのですから会社にとっては逆に利益が出る計算になります。

1年も仕事を休んだら、職場の仕事が回らなくなる。

男性の育休期間は柔軟性が高く、大きな支障が出ない形で取得可能です。

男性の育休が女性の育休と大きく異なる点は、習得期間の柔軟さです。

男性には「パパ休暇」「パパ・ママ育休プラス」という制度があります。

これらの制度は、当該期間中であれば

  • 男性は育休を2回に分けて取れる
  • 通常より2カ月間長く育休が取れる

という制度です。

男性が育休を1年間取ると言う割合は約0.1%に過ぎないのが現状ですから、期間を分けて取得するなど柔軟な育休の取り方で職場への影響を抑えることができます。

一時的にせよ担当業務を引き継ぐと会社に迷惑がかかる。

育休取得による「業務の棚卸し」「非・属人化」は経営上大きなメリットです。

作業を引き継ぐことは一定のコストがかかりますが、

別の社員が引き継がれた仕事を務めることで、抜本的な効率化が可能になったり、業務の本来価値が見えてきたりするケースもあります。

また部分的には、オンラインで業務に参加など柔軟に業務引き継ぎを行う環境も整ってきました。

ちなみに、育休中であっても、雇用者である企業と労働者の合意があれば、一時的・臨時的な業務に限り、月10日以下、10日を超える場合は月80時間まで働くことができます。

これは通常、半育休と呼ばれています。

このように、現行の育休制度を利用することで従業員、企業ともにメリットがあるのが育休制度です。

特に、給付金が雇用保険から支給されるという会社にとっても金銭的負担がないメリットを考えると育休制度の取得に前向きに取り組めるのではないでしょうか?

日本の大問題。少子化対策に育休ができること

日本は少子高齢化が大きな社会問題です。

労働人口の減少はもちろんのこと、社会保険料の負担増や年金制度の維持も喫緊の課題です。

それに加えて人口の自然減少も進み、死亡者数が出生数は51万人も上回りました。

一方、同じ先進国でもフランスやスウェーデンは、出生率のV字回復を成し遂げました。

日本とこれらの国の違いは何なのでしょうか?

フランス・スウェーデンは家族手当などの経済支援策保育サービスの充実、出産・子育てと就労に関して幅広い選択ができる環境整備、すなわち両立支援を実施した結果、出生率が回復したとみられています。

ちなみにアジア圏、特に性別役割分業意識が強儒教の国では少子化が進んでいると言われており韓国は2018年の出生率が1を切って、少子化がより深刻な問題となっています。

日本の夫婦の理想の平均子供数は、2.32と高水準ですが、実際に子供を持つ数はそれを下回っています。

その理由は

  1. 子育てや教育にお金がかかりすぎるから
  2. 2番目は高年齢で産むのは嫌だから

となっています。

つまり教育費問題が解消され、なおかつ仕事を続けながら子供安心して埋める育児負担の少ない環境であれば、理想通りの人数を育てることができ、少子化対策にもつながると言えるでしょう。

アイスランド、スウェーデン、オーストラリアなど女性の就業率が高い国では、出生率も高い傾向が見られます。

女性が労働参加し、世帯収入を上げることで教育にかかる負担が軽減できるので出生率が上がるというのが実際のカラクリでしょう。

日本の女性労働環境の課題

日本の女性の就労率は上がってきていますが、日本の女性の正規雇用4割を下回っています。

このように日本においては、女性の就労関係の是正つまり出産・結婚を機に退職せず、正規雇用継続できる社会制度が課題となっています。

アイスランド・スウェーデン・オーストラリアのように女性の就業率が高い国では、出生率も高い傾向が見られるので、日本も同じように女性の正社員雇用の環境が整備されれば出生率も向上し、人口減・少子化による経済の悪化を防ぐことができるのです。

非正規雇用になると2億円の生涯賃金格差が生まれる

  1. 第一子出産時に、正規の仕事を退職した場合
  2. 育休を2回取得して就業を継続ををする場合

では生涯賃金が2億円ほど違います。驚きの数字ですよね。

家計の安定運用を考えれば、妻に正社員での勤務を継続してもらう事は理にかなっています。そのためには男性自身が仕事と家庭の両立ができるように妻を支援するという考え方から自らが仕事と家庭を担うという考え方に変化する、あるいはそうできる社会に変わっていく必要があります。

男性が家庭の負担を負うことで、妻が正社員雇用であり続けることができるなら大きな収入が見込めるためです。

男性は育休制度を活用することで、なんとしてでも妻に正社員で働いてもらうことが、家計の健全化には不可欠です。それを支援する会社としての育休制度の拡充は、ダイレクトに従業員の生活・幸福に直結します

男性の育児参加の重要性

休日に夫が家事育児を6時間以上行う夫婦では、87%の割合で第二子が生まれています。

対して夫の家事育児時間が全くない家庭では、第二子が出生する確率は10%程度と大きく差が開いています。

男性が育児に参加することで、出生率が向上します。

男性が育児に参加しやすい環境整備が必要です。

勤め先に育休制度があることで、男性は時間的余裕が生まれ家事育児に参加することが容易になります。持ちたい子供の数を実現するためにも効果があります。

企業の育休制度への理解と取り組みで国・家庭に大きなメリットを与えます。

まとめ

  • 男性の育休制度のメリット
  • 現在の育休関連の法案のご紹介
  • 育休制度によって家庭の幸福に直結する

ということをご紹介しました。

男子就活先人気の企業は、男性育休の取得率が高い傾向があります。

また育休によって時間あたり生産性の意識が変わり、労働生産性が向上するデータもあります。

最大のメリットとして、育休によって会社へのエンゲージメントとロイヤリティーが向上することも見逃せません。

  • リクルート
  • 積水ハウス

などの企業は育休取得を義務化している。

育休義務化の流れは加速していくことが予想されますし、SNSの普及などにより育休を取得できないということによって会社のブランドイメージが下がってしまうとことも考えられます。

育休はデメリットこそないしメリットが多い制度です。

さらに社員のロイヤルティやエンゲージメントも上がるので定着率向上にもつながります。

これから人材難の時代になっていく日本において、育休制度を拡充させるということは、必須条件です。

また早くに育休制度を拡充することによって、同業他社との差別化を図ることができ採用にも有利に働きます。

ぜひ、会社の発展と従業員の幸福に直結する男性の育休取得に前向きにチャレンジしていただければと思います。

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